私がヴァロットンの絵画「ボール」を初めて観たのは
数年前、国立新美術館にて行われたオルセー美術展でした。
ミステリアスな世界観に、思わず足を止めて
しばらく魅入ってしまったことを覚えています。
この夏、三菱一号美術館にてこの絵の作者
フレックス・ヴァロットンの回顧展を観覧しました。
三菱一号館美術館は、緑が美しい都会のオアシス
丸の内ブリックスクエアの一角にあります。
壁一面の「ボール」の絵のお出迎えに胸が高鳴りながら会場へ。
入口でボールの絵から抜け出してきたような少女が現れて、思わずシャッター押してしまいました♪
実物の「ボール」を前に「こんな小さな絵だった?」と思いました。
迫りくる陰の大きさが心に残っていたからかもしれません。
ヴァロットンがこの絵を描くときに参考とした2枚の写真も飾ってあり、
不安感を煽られた構図の謎も解けました。
版画「アンティミテ」作品たちからは、誰でもきっと心の中にある
疎外感をそっと共有。
他にも妻のガブリエルの存在や浮世絵の影響など
みどころいっぱいでした。
現代でも色あせないヴァロットンのアートな世界。
これからもたくさんの人の心を揺さぶり続けることでしょう。
~冷たい炎の画家~ヴァロットン展
音声ガイドアプリ
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