お気に入りの美術館「三菱美術館」で開催されている
「フィリップスコレクション」観覧してきました。
ワシントンにアメリカ初近代博物館として創設されたフィリップス・コレクション。
2018年は、創設100年だそう。
三菱第一号美術館では、赤レンガの外観、ヒューマンスケールの展示空間など
共通点の多い美術館として、「フィリップス・コレクションそのもの展覧会を開きたい」
と考えたと言います。
くつろげる親密な空間で鑑賞することを志していたという彼の想いが伝わる
素晴らしい展覧会でした。
浮世絵が近代絵画の巨匠たちに大きく影響を与えたことを想うと
国境、時空を超えて作品を共有している感を強く感じました。
同時代の作家たちの作品を見出し、その画家たちと交流を持ち、
金銭的な援助をし、時に個展を開催したダンカン・フィリップス。
今までこんなに画商目線で見た作品展はなかったかもしれません。
いつも楽しみにしている音声ガイダンス。
今回は、西山宏太朗さんという声優さんが、フィリップス家につかえる執事役として
案内してくれるという心憎い演出。
ところどろこに実際飾ってあった部屋の写真も展示されていたので
脳内では、執事に案内されているイメージ ばっちりで至福のひと時でした♪
流れていた音楽は、こちら。
プロローグ&エピローグは、 グノー 歌劇「ファウスト」より
マネの絵には、ラロ 「スペイン狂詩曲」より
セザンヌには、シャブリエの10の絵画風小品より
そして、楽しみにしていたドガ「稽古する踊り子」には、フォーレ「DOLLY」より
こちらはナクソスで聴けます。↓芸術と美術 ドガ その時代の音楽
モネは、やはりここでもドビュッシー。
「交響曲「海」第一楽章 海の夜明けから真昼まで」でした。
「海」といえば、を中心にセレクトされたこちらのCD お勧めです。
最後に私が特に心に残った作品備忘録。
ドガの「稽古する踊り子」 オレンジに映えるブルーの衣装。
このブルー、目の前にするとひきこまれます。
たった一枚でしたが、デュフィの絵もありました。
「画家のアトリエ」 とても好き。(↑写真中の葉書の絵)
部屋に飾りたい。デュフィの明るい色彩、やっぱり好き。
フィリップスが色彩の天才と称したボナール 「リヴィエラ」の色合いも良かった。
レプリカ飾ってあった部屋には、この2枚。ここは写真OKでした。
ボナール 「犬を抱く女」
ボナール 「開かれた窓」
今回初めてたくさん作品を観たブラックで惹かれたのは「円いテーブル」。
ブラックとブラウンの色使いがぐっときます。
写真撮れたのは、こちらフィリップコレクションで最後のブラックの作品のこの絵。
ブラック 「鳥」
そして、この部屋にあったドラクロワの「海からあがる馬」の躍動感、実物はすごかった。
ドラクロワの「パガニーニ」もありました。
自身もバイオリンを嗜んでいたというドラクロウは
パガニーニのパリデビューにも立ち会い、その数日後に画いたという。
黒の中に浮かび上がる白い顔と手。
熱狂的な演奏が伝わってくるようでした。
公式BLOGの「埋もれた巨匠を発掘!」も楽しいです。
期間中、再訪したいと思います。