今年の秋のある日、ゴッホに浸りました。→★★★
絵画展へ行く楽しみのひとつに音声ガイダンスを聴くということがあります。
特にBGMにどんな曲が選ばれているのかは、いつも興味津々です。
「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」の音声ガイダンスBGM
ドビュッシーの『版画』より「パゴタ」のピアノ演奏は、
この作品展のテーマでもあるゴッホのジャポニスムにぴったりでした。
ゴッホが浮世絵に影響を受けたように、ドビュッシーもパリの万博で東洋のガムランに衝撃を受けて、
オリエンタルムード溢れる曲をたくさん作っています。
そういえば、以前のルノアール展でもドビュッシーの「ヒースの荒野」が流れていました。
→★★★ドビュッシーは印象派ではない?前奏曲より「ヒースの荒野」
以来、青柳いずみこさんの書籍を読んでいます。
その中の一冊がこちら。
この本の中の「パゴタ」の章について。
この作品のイメージ源は、カンボジアのアンコールワット。
『映像』の「しかも月は廃寺に落ちる」のスケッチでは、
ぺンタトニック(ドーレーミーソーラのような五音音階)にもとずくメロディの上に
「ブッダ」と書きつけられているそう。
この本を書き上げられたのと同時に収録を終えたというこのCDも購入しました。
「死を意識した作曲者の無限の想いが伝わる」と本に記してあったエレジー、特に良い!
新しいドビュッシーの世界が広がります。