ドビュッシー没後100年のことをKlastylingの記事を書くにあたって、昨年9月に訪問したオランジェリー美術館を訪れた時の写真からも数枚ピックアップしました。
この美術館には、彼と親交のあったアンリ・ルロールの妻や娘さんたちがモデルとなったルノアールの絵たちが所蔵されています。
そしてオランジェリー美術館といえば、モネの睡蓮。
私がモネの睡蓮に初めて出逢ったのは、高校生の時でした。
九州からひとりでピアノのレッスンに通っていた時、確か国立西洋美術館だったと思います。上野文化会館でコンサートを聴いた時に立ち寄ったのでしょう。
私の中では、とても大きなキャンバスを前にただただ見惚れていた記憶があります。色に包まれる感覚が忘れられなくて、それからピアノのレッスンや大学入試で上京する度、その睡蓮の絵だけを観るために上野に通っていました。
ですからそのモネの睡蓮たちで囲まれているオランジェリー美術館は、ずっと憧れの存在でした。
ところが、パリへ行く度訪ねようとするも、改装工事、休館、急なスケジュール変更などでふられること5回。ようやく夢が叶ってその睡蓮たちに逢うことができました。
しかも、ストロボ、三脚なしであれば、撮影もOKになっていてびっくり。
フランスではもう何年か撮影は自由ですが、オルセー美術館とオランジェリー美術館だけは、許可が降りませんでした。
それが、フランスの女性の文化大臣Fleur Pellerinさんが、オルセー美術館の絵画をインスタグラムに投函したことがきっかけで、ついに解禁されたそう。
Louvre pour tousという美術館情報サイトが特権乱用だとツイートしたところ「これはTous photographes(みんな写真家)規約を適応しただけです。」と反論しました。
話題となったFleur PellerinさんのInstagramはこちら。
Touvre pour tousとは、「国の文化遺産施設での写真撮影を許可する」というもので、SNSで公開して皆で共有しようというもの。
Francetv info が問い合わせたところ、オルセー美術館も正式にこの憲章を認めることになったとのこと。
フルール・ペルランは、もともとは韓国人だそうですが、生後すぐ孤児となり、6か月でフランス人家族の養子、16歳で大学入試合格した才女だそう。
このエピソードに対する私の感想を三つ。
その1。やはり賢い人は、切り返しもうまいんですね。
その2。SNSが国の規則まで変えてしまう時代なんだな。
その3。また、規則が変わってしまわない内にオルセーとオランジェリーは再び行きたい!
近日中にKlastylingでモネの睡蓮の写真の載った記事がアップされるのでどうぞご覧ください。