カテゴリー

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

空虚5度って?~ミュージカル「手紙」2017を観て

 

ミュージカル「手紙」東京千穐楽行ってきました♪

☆P2203950

東野圭吾氏のベストセラー小説をミュージカルで描いた作品。

ある日突然、犯罪者となった男とその弟の物語。

昨年、あまりに泣きすぎて辛かったので迷ったのですが、
演出家藤田氏の再挑戦という言葉と

ジャージーボーイズでとても印象的な演技をしていた

太田基浩さんが弟役とのこと、

吉原さんとの共演を観てみたくて行ってきました。

結果、今年は、いくらか冷静に舞台を味わうことができ、
より作品を味わえました。

偏見、差別、家族愛、音楽。

多くのテーマを投げかけられ、胸がぱんぱんです。

 

ところで、一緒にミュージカルを観に行った友人たちから、
舞台の幕が開く前に『「空虚5度」って何?』って質問されました。

このミュージカルをご覧になった山野靖博さんのツイッター
この舞台で空虚5度が貫かれていると書かれていたそうで。

私も空虚5度の響きを意識して観劇しました。

わかりやすく言うと「空虚5度」とは、

三和音の真ん中の音を抜いた和音のこと。

例えばドミソの和音を例にとってみると。。

真ん中のミがミならメジャー(明るい響き)、
ミ♭ならマイナー(暗い響き)となります。

しかし、この3和音の真ん中の音ミをなくしてみるとドソの2和音だけとなり、
メジャー、マイナーどちらも判別できなくなります。

3度が空っぽの空虚5度。

この作品でそれを貫くことで表現したかったことは何なのでしょう?


ドとソは、共感する者同士、兄と弟の象徴として?
もしくは、長調、短調を決定することのできない、
彼らだけでは自己完結することのできない者たちってこと?

この兄弟に限らず、人対人って

色んな状況により響きが変わってしまう

空虚5度の関係なのかも。

諸行無常。

日本のミュージカルらしい世界観を感じる作品でした。

 

☆P2203953

 

[ 空虚5度って?~ミュージカル「手紙」2017を観て ]アート&ライブ&ブック, , , , 2017/02/06 22:04