大好きなルドンの作品展 「ルドン~秘密の花園」展へ。
お目当ては、この展覧会チラシに掲載されていた「グラン・ブーケ」。
このブルーを生で観れるのを楽しみにしていました。
なんとこの度は、ドムシ―男爵の城間の食堂壁画の当時の状況を再現。
会場内を足を進めていく内にモノクロ版画の世界から、
彩りも鮮やかになり、やがてどーんと現れる大きなグラン・ブーケでクライマックスを迎える。
展覧会自体がストーリーになっていて、とても楽しめました。
途中、ドムシ―城の食堂再現ルーム(模写)では、写真もOKでした。
ルドンー秘密の花園 便覧より
ひなぎく、ななかまど、南仏ミモザとその可憐な花々が夢幻の光の中に。
そして、突如視界に現れるグラン・ブーケ。
す。
音声ガイド ナビゲーターは石丸幹二さん。
実は、大学時代の友人なんですよ^^
情感溢れる語りのおかげで絵にストーリーを感じることができました。
ルドンは、文筆家としての才能もあったそうですが、楽器も嗜んでいて
若い頃レイサック夫人のサロンでは、ショーソンのピアノに合わせて、
ヴァイオリンを演奏していたそう。
流れたのは、ショーソン「終わりなき歌」。
「あの人は行ってしまった。
風よ、あの人に私は死んでいくと伝えておくれ。」
哀しい優しさに満ちた曲です。
そして、グラン・ブーケのバックには、ルドン、ショーソンたちと親交のあったドビュッシーから
「牧神の午後」の前奏曲~作曲者自身による2台のピアノのための版。
グラン・ブーケの大きく、鮮やかな色彩の中に包まれながら、聴くドビュッシー。
本当に来て良かった。
便覧では、館長の高橋明也氏のこのグラン・ブーケを所蔵するにいたった経緯が
インタビュー形式で語られていて、感動しました。
音楽もそうだと思いますが、一枚の本物に出逢う幸せは、
こういうたくさんの人とこの絵の出逢いによるものなのですね。
感謝。